逆子の本当の原因とは?
待ち望んだ赤ちゃんが「逆子」であると分かったら、ちゃんと元に戻ってくれるのかとても心配ですよね。逆子の状態が出産まで直らない場合、一般的には帝王切開になるため母子ともに負担が大きくなってしまいます。
「原因不明」と言われている逆子ですが、本記事では東洋医学から見た逆子の本当の原因について紹介します。また、東洋医学で逆子が改善する理由についても解説しますので、お悩みの方はぜひご覧ください。
【動画解説】逆子でお困りの方は鍼灸院へ
※施術効果には個人差があります。
逆子とは?
通常、胎児は頭を下にした状態で分娩されますが、逆子は足やお尻が下になっている状態を指します。
通常分娩では体の中で一番大きい頭が先に出た後は、スルッと肩や足が出るためスムーズに産まれることができます。しかし、逆子になると頭が最後に出る事になってしまうため、骨盤に挟まってしまったり、出産に長い時間を要してしまいます。また、逆子により破水を早めてしまう可能性もあり、早産のリスクも高まります。
逆子と言っても以下のように色々な種類があるため、決して珍しいことではありません。
- 単殿位(たんでんい)
- 複殿位(ふくでんい)
- 足位(そくい)
- 膝位(しつい)
- 横位(おうい)
しかし、いずれにしても通常分娩をすることは難しいと言われているため、早めに正常な位置に戻した方が負担なく出産をすることができるでしょう。
東洋医学から見た逆子の本当の原因
逆子は一般的に「原因不明」と言われていますが、東洋医学では以下の2つが原因であると考えられています。
- お血体質
- 陰陽バランスの崩れ
これから一つずつ解説していきます。
原因1 お血について
私たちの体には「気血水(きけつすい)」の3つが流れていますが、すべてが大切な役割を果たしているため、どれかひとつでも滞ると体に影響を及ぼします。
特に妊娠・出産と大きく関係があるのは「血」であり、体内をうまくめぐっていないことにより逆子を引き起こします。
東洋医学ではこのような状態を「瘀血(おけつ)」と言います。
お血体質になると、逆子だけではなく肩こりや頭痛、手足の冷えなどさまざまな不快な症状を引き起こすため、血行を良くすることが大切です。
原因2 陰陽バランスの崩れ
もうひとつ、逆子になる原因として挙げられるのが陰陽バランスの崩れです。
東洋医学では「陰陽(いんよう)」という考え方があり、どんなものも両方の性質を持ち合わせていると認識しています。
例えば、「月と太陽」「男性と女性」などでイメージするとわかりやすいのですが、完全な「陰」もしくは「陽」というものは存在しません。太陽が沈んで月が昇ったり、男っぽい一面を持った女性など、2つの性質は表裏一体なのです。
この2つの性質のバランスが崩れると病気になりやすくなり、整っていると健康でいられると言われています。
逆子を陰陽論に当てはめると、頭が「陽」で足が「陰」となり、出産の際には母体の頭(陽)と胎児の足(陰)の2つが揃う事で通常分娩ができます。しかし、上半身に母体と胎児の頭(陽)、下半身に母体と胎児の足(陰)と偏ることで母子ともに悪い影響を受けてしまいます。
東洋医学では陰陽のバランスを整えることで逆子を正常の位置に戻すのはもちろん、他の不調も改善することができます。
お血と陰陽バランスが崩れる原因
逆子はお血と陰陽バランスが原因で起こると考えられていますが、両者が起こる原因とは何なのでしょうか。
お血が起こる原因は以下のとおりです。
- 暴飲暴食
- 運動不足
- ストレス
- 母体の冷え
一方、陰陽バランスの崩れが起こる原因は以下になります。
母体の冷え
どちらにも共通している「冷え」は深刻な問題であり、逆子だけではなくさまざまな症状を引き起こすことがあります。
「冷えは万病の元」という言葉があるように、体が冷えていると免疫力が下がり外から入ってきたウイルスや細菌に負けてしまいます。
また、冷えにより体の機能が下がってしまう事で正常な状態を保つことができなくなるため、まずは「冷え」を解消することが大切であると言えるでしょう。
通常、妊娠初期には体温が上がり、13~14週頃に少しずつ下がって、6~7ヶ月頃には平温に戻ります。平温とは36.0~36.5度とされていますが、最近では35度台の低体温の女性も多くみられます。
サンダルで足元を冷やしたり、湯船に浸からずにシャワーで済ませたりといった事で平温が低くなってしまうと言われていますが、思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか。また、夏場には冷たい飲み物やアイスを好んで食べる方も多いと思いますが、食生活でも平温が下がってしまう可能性があります。
女性は男性に比べて筋肉量が少ないためもともと熱が上がりにくい仕組みですが、特に下腹部は冷えやすく注意が必要です。
胎児は暖かいところを求めて動くため、寒い下腹部よりも温度の高い脳や心臓に向かって動こうとします。その結果、逆子の状態となってしまうと言われているため、胎児にとって良い環境である36.0~36.5度を目指すことはとても大切なのです。
体温を上げるとともに妊娠中の女性には、穀物・根菜類・海藻を積極的に摂取することをおすすめします。また、料理をするときには天然醸造の塩・醤油・味噌などを用いると効果的ですよ。
東洋医学の鍼灸で逆子が改善できる理由
東洋医学の鍼灸は西洋医学のように「症状」を改善するのではなく、「体質」を改善します。
今回ご紹介したお血や陰陽のバランス、低体温などはすべて個人がもつ体質であるため、まずは根本的なところから改善する必要があるでしょう。
東洋医学の鍼灸をすると気血水の滞りを良くするとともに、五臓六腑の機能を高めることができます。
体全体と向き合って根本原因に直接アプローチするため、お悩みの症状がいくつもある場合でもまとめて改善できるのが東洋医学の魅力です。
逆子を改善して快適な毎日を目指そう
エコーを見て「逆子ですね」と言われた時、多くの女性はとても不安な気持ちになるでしょう。西洋医学では逆子体操や外回転術などを用いて逆子を元に戻しますが、時には上手くいかないこともあります。そんな時はぜひ東洋医学をひとつの選択肢として検討してみてくださいね。
痛みや熱さなどなくリラックスして受けていただけますので、私たちと一緒に鍼灸の力で通常分娩を目指しましょう。