足底腱膜炎の改善法について
「最近、かかとの付け根や土踏まずが痛い」「違和感がある」という方は、もしかしたら足底腱膜炎(そくていけんまくえん)かもしれません。
足の病気のひとつである足底腱膜炎にかかると、「歩く」「立ち上がる」という基本的な動作が困難になり、日々の生活にも影響が出てしまいます。以前はスポーツ選手に多い病気でしたが、最近では誰でもかかる可能性がある足の病気のひとつとして知られています。
本記事では東洋医学から見た足底腱膜炎の本当の原因をはじめ、足底腱膜炎に悩んで当店に来られたお客様の事例もご紹介します。
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)の特徴と症状
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは足の病気のひとつで、かかとの付け根や土踏まず、足裏などに痛みを生じる病気です。以前はマラソンやジョギングをする方に多く見られた病気でしたが、最近では中高年をはじめ幅広い年代や職業の方にも見られるようになりました。
そもそも、足底腱膜とはつま先からかかとまでをつなぐ足裏の膜のことを指し、この膜とかかとがくっついている部分が何らかの炎症を起こしている状態を足底腱膜炎と言います。
足底腱膜炎の主な症状
- かかとの付け根や土踏まずの痛み
- 足の親指の付け根の痛み
- 歩行の際の足裏の痛み
- 朝起きて一歩を踏み出す時の痛み
- 長く座った後に立ち上がる時の痛み
症状が軽度である場合は、あまり痛みを感じず違和感やしびれのようなものを感じる程度ですが、症状が進行すると立ったり歩いたりといった日常的な動作ですら痛みを感じるようになってしまいます。
しかし、足底腱膜炎の特徴として、しばらく時間が経つと痛みが少し和らぐという点が挙げられるため、病院に行かず症状を放置してしまう方も少なくありません。どのような病気に関しても自然に良くなることはほとんどないですし、放っておくと症状が進行してしまう可能性の方が高いでしょう。
症状が進行しないようにするためには、少しでもいつもと違うと感じたらすぐに専門機関に相談に行くことをおすすめします。
足底腱膜炎の一般的な原因
足底腱膜炎は主に以下の原因で起こると考えられています。
- ランニングやバレエなどのスポーツでの足の使いすぎ
- 長時間の歩行
- 硬い地面に長時間立ちっぱなし
- 足に合っていない靴の使用
足に大きな負担がかかると足底腱膜炎が起こると言われているため、足底腱膜炎にならないためには足に合った靴を履き、無理をしないことが一番です。
足底腱膜は足を使った時に衝撃を吸収するクッションの役割を持っていますが、負担がかかる動作を続けているとやがてかかとの近くで小さな炎症が起こります。この小さな炎症の積み重ねによって足底腱膜炎となってしまうため、早めに対処することが根本改善への近道です。
また、肥満の方や外反母趾・扁平足・ハイアーチなど足に変形がある方はさらに足に負担がかかりやすいため、注意しましょう。
東洋医学から見た足底腱膜炎
西洋医学では足底腱膜炎の原因を足の使いすぎや炎症によるものと考えていますが、東洋医学では別のところに原因があると考えています。
東洋医学では足底腱膜炎の原因を「不通即痛(ふつうそくつう)」と考え、病院とは違うアプローチ方法で改善を目指します。そもそも不通即通という言葉自体初めて聞いた方が多いと思いますので、詳しくご説明しましょう。
不通即通とは
不通即通とは、私たちにとって大切な3つの要素「気・血・水(きけつすい)」がうまくめぐらなくなることで、あらゆる不調が出るという考え方です。
東洋医学の有名な言葉に「通らざれば即ち痛みが出る」というものがあり、それほど体内の「めぐり」は人間にとって大切であるという証ですね。
足底腱膜炎に限らず、どのような病気もこの不通即痛が影響している可能性が高く、当店では体内の循環をうながすために鍼灸をおこないます。一般的な病院では鎮痛剤や湿布を用いて痛みを取り除くのが一般的ですが、これらは循環を悪くしてしまうため、逆効果となる可能性があります。
その点、東洋医学の鍼灸では症状が出ている場所だけではなく、体全体の問題と向き合い体質からの改善を目指すため、安全で効率的に不調を取り除くことができるのです。
東洋はり灸院で足底腱膜炎を改善した方の事例
最後に、足底腱膜炎に悩んで当店に来られた方の事例をご紹介します。
Aさんは1年半もの長い間、朝起きて一歩踏み出す時や、ソファに座った状態から立ち上がる時に激痛が走る状態が続いていました。
最初は整形外科に行かれて「足底腱膜炎」と判断され、薬を処方されて飲み続けていました。しかし、薬を飲んでも一時的に痛みがマシになるだけで根本改善にはいたらず当店にお越しいただきました。
Aさんは足底腱膜炎以外にも左手親指の痛みや耳鳴りなど他の症状にも悩まれていたため、まずは体全体の状態を確認するところからのスタートでした。
長年培われたデータから、足底腱膜炎にお悩みの方は呼吸器系が弱いことが多いとされています。現に、足底腱膜炎にお悩みの方は以下のような症状にも悩まれているケースをよく見受けます。
- 風邪をひくと咳がなかなか止まらない
- 鼻水・鼻づまり
- 皮膚のトラブル
- 末端冷え性
- 生理不順
- 眠りが浅い
- 慢性扁桃炎
- 副鼻腔炎
Aさんは呼吸器系には問題がなかったものの、あらゆる不調が起こっていたために「体質」が問題であるとご説明させていただきました。
東洋医学では「体はひとつにつながっている」という考え方が基本です。そのため、まずは体全体の状態を整えるべく、鍼灸を用いた経絡治療(けいらくちりょう)をご提案しました。症状が進んでいる状態であったためすぐに改善とはいかなかったのですが、1年ほど通い続けていただき、現在はほとんど痛みを感じなくなったようです。
当店では病院に行っても良くならなかった病気や症状の根本改善を得意としています。どのような症状でも諦めずに一度ご相談いただけますと幸いです。
【動画解説】足底筋膜炎を改善された方との対談
※施術効果には個人差があります。
足底腱膜炎を改善して快適な毎日を目指そう
足裏やかかとに痛みが出る足底腱膜炎は、常に痛みが続くわけではないため、ついほったらかしにしてしまいがちです。しかし、放っておくとスッキリと根本改善できるまでに時間がかかってしまうこともあるため、できるだけ早めに対策をすることが大切ですね。
当店は開業当初から東洋医学一筋ですので、初めて鍼灸を受ける方でも安心です。小さいお子様から高齢者の方まで、どんな症状でもぜひお気軽にご相談くださいね。